★ のまどや 雑記帖 ★

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映画 『獣人雪男』 ストーリー 

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この物語は

雨が降る中,駅舎で汽車を待つ

東亜大学山岳部のグループが

秘境といわれる

未開の山岳地帯で

遭遇した事件を回想しながら

取材に訪れた新聞記者に

語る場面から始まる。


正月の休暇中

東亜大学山岳部の5人は

白銀が広がるの冬の山に登り

スキーで軽快に滑降していた。 

 

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その後,彼らは二手に別れ

飯島(宝田明:演)たちのグループ3人は

先に山小屋に到着していたが

別れた武野と梶からの連絡は

まだなかった。


管理人の松井(瀬良明:演)の話によれば

少したつと山が荒れるとの予報だ。

 

飯島たち3人は

武野と梶の身を案じて

連絡を取ろうとするが全くつながらない。

 

そこへ地元の娘チカ(根岸明美:演)が

休ませてくれと小屋に入って来た。

 

チカの話では

もうすぐ雪崩が起こると言う。

 

自然と共存しながら

暮らしている彼女の勘に間違いはない。

 

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飯島たちが

武野と梶のことを心配していると

電話が鳴った。

 

受話器を取ると

その先では叫び声と銃声が聞こえた。

どうやら2人は

事件に巻き込まれたようだ。

 

翌日捜索に行くと

武野と梶の2人が向かった

山小屋の主人が殺されている。

 

即死状態である。

 

小屋を捜索すると

道子(河内桃子:演)が

梶の所持品を見つけた。

 

そして,彼女はその近くで

また何かを見つけた。

 

それは今まで見たこともないような

野獣の毛と大きな足跡である。

 

その時,屋外から捜索隊の声がした。

 

行方不明の1人である梶が

遺体で発見されたのである。

 

捜索隊は引き続き

もう1人の武野を探すが

雪深い冬の山での捜索は困難を極め

春の雪解けを待って

再び捜索することにした。

 

冬が過ぎて春になり

再び山岳部員たちは

行方不明の武野を探しに

事件のあった山へ戻って来た。

 

今回は

謎の動物解明のために

動物学者の

小泉博士(中村伸郎:演)も同行した。

 

しかしそこには

博士と山岳部の一行以外にも

悪徳動物ブローカーの

大場(小杉義男:演)のグループが

伝説の怪物・雪男を生け捕りにして

見世物にする目的でこの山に来ていた。

 

捜索は難航。

 

小泉博士が

明日はガラン谷を捜索すると言うと

ガイドは

あそこへ入った者で

生きて出られた者はいないと

ガラン谷の沢へ入ることを拒み

2人のガイドは谷を前にして

引き返してしまう。

 

しかし

飯島たち一行だけでも

捜索は続けることを決定する。

 

その夜,テントで寝ている道子に

怪物が近づいた。

伝説の怪物・雪男である。

 

道子が悲鳴を上げたため

雪男は逃げるが

飯島も逃げた雪男の後を追った。

 

雪男を見失った飯島は

運悪く,大場たちと出くわしてしまい

捕まって暴行を受けた後

崖から突き落とされてしまう。

 

気を失っていた飯島が目を覚ますと

見知らぬ小屋に運ばれていた。

 

冬に山小屋で出会った

地元の娘チカに助けられていたのだ。

 

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チカの村は

地図にも載っていない閉鎖的な村で

僅か3,40人ほどの村人たちは

雪男を谷の主と崇め

食料調達が困難になる冬の時期には

雪男に調達を助けてもらっている。

彼らは共存共栄の生活し

密接な関係を築き上げている。

 

もしも

雪男の捕獲を企む外部の者に

雪男が連れ去られたならば

冬場の食料の調達が困難となり

村の生活が立ち行かなくなることを

危惧する。


また雪男の秘密を守るため

よそ者を入れないことが村の掟である。

 

爺様(高堂國典:演)と呼ばれる

村の長老の命令により

村人たちはチカが

雪男に供物を持って行っている間に

よそ者である飯島を捕らえて

崖に吊るしてしまう。

 

チカが戻って来ると

飯島の姿が見えない。

 

飯島の行方を心配して

探しに行ったチカは

悪人の大場たちと出会ってしまう。

 

大場は何も知らないチカに

飯島の仲間だと偽り

飯島に会わす代わりに

雪男の居場所を教えてほしいと言って

チカを騙し

雪男の棲み家を聞き出した。

 

一方,崖に吊るされ

今にも鳥の餌食になりそうな飯島。

 

その時

何者かがロープを軽々と引き上げた。

 

何と雪男である。

 

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雪男は飯島のロープを解いた後

飯島には興味を示さずに

立ち去っていった。

 

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その一方で

雪男の棲み家を聞き出した大場たちは

雪男を待ち伏せして罠を仕掛けていた。

 

雪男の子供が罠にかかると

続いて大人の雪男も

大場たちに捕らえられてしまうが

雪男たちも必死に抵抗する。

 

大場たちと大人の雪男が

格闘している隙に

子供の雪男は罠から抜け出て

逃げることができた。

 

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大場たちは

大人の雪男を薬で眠らせて運ぶ途中

それを阻止しようと

村人たちが立ちはだかったが

残忍な大場は

構わず村の爺様を銃で撃った。

 

そして

雪男をトラックの檻に入れて

運搬中のところ

逃げ延びた子供の雪男が現れて

トラックに飛び移り

大人の雪男を助けようと

目を覚まさせた。

 

目を覚ました大人の雪男は

大場の仲間を倒して檻を曲げて脱出すると

怪力でトラックを持ち上げ

谷底に投げ捨てた。

 

ひとり残った大場も銃で反撃する。

 

その時,弾丸が子供の雪男を貫き

子供の雪男は死んでしまう。

 

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怒り狂った大人の雪男は

大場を捕らえ

持ち上げて谷底へ落とした。

 

雪男の怒りはこれだけに収まらず

破壊と略奪の限りをつくし

共存していたチカの村をも壊滅させてしまう。

 

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そして,山岳部のグループにも手をかけて

道子をさらい洞窟に潜り込でしまう。

 

道子をさらった雪男を追いかける

山岳部のグループは

村でただ一人生き残ったチカと合流し

洞窟に入っていく。

 

洞窟を進むと

そこには行方不明の武野の骨が

横たわっていた。

 

そばには手帳が置いてあり

武野が雪崩に遭遇した後の

経緯が記されていた。

 

飯島が手帳を手にして読み上げると

以外にも武野は雪男に助けられて

洞窟の奥に寝かされ

食料を運んでもらっていた。

 

雪男の介抱も及ばず

武野は生き延びる力も

僅かであることを悟り

死ぬ前に手帳に書き残したのだ。

 

飯島の命を救い

武野を救おうとした雪男は

武野の手記にも語られるように

温かい心の持ち主であったのだ。

 

博士たちがさらに洞窟の奥に進むと

そこには

悪徳興行師の大場により

凶弾に倒れた子供の雪男や

今までに死んだ雪男たちの骨が

葬られていた。

さらに彼らは

傍らに生えるベニテンングタケという

毒キノコを発見する。

 

博士いわく,雪男族はこの毒キノコを

食べたために皆死んでしまい

偶然に毒キノコを食べなかった

大人と子供の

2人の雪男のみが生き残った。

 

そして

雪男が孤独の寂しさに耐えかねて

仲間を求めて人里にさまよい出てきた。

その時に凶暴になり

山小屋を襲ったのではないかと

推測する。

 

一行が見上げると

そこには道子を抱えた

雪男の姿があった。

 

逃げる雪男を

チカの案内で追っていくと

洞窟は行き止まりになっていて

そこは山の噴火口とつながっていた。

 

噴火口に落とすぞとばかりに

道子を持ち上げて威嚇する雪男に

銃口を向ける山岳部員たち。

 

しかし

博士が刺激してはならないと制止する。

 

そのとき飯島が,ここは自分一人で

雪男に向かうと言い出すが 

チカが飯島を制止した。

 

チカは自ら飯島のために代わって

雪男に向かうと言い出して

崖を登って行く。

 

山刀を抜いたチカが

雪男に向かっていくと

雪男は抱えていた道子をその場に置き

切りかかるチカの腕を押さえた。

 

その隙に

道子の弟の信介(笠原健司:演)が

雪男に発砲した。

 

最後の1人となってしまった雪男。

 

そして

村の中でただ1人生き残ったチカ。

 

撃たれた雪男はチカを抱え込み

チカもろとも噴火口に落ちて行った。

 

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事件の真相を語り終わったとき

雨も上がり,ちょうど汽車が到着した。

 

そして一行は現地を後にして

駅舎から出て行くのであった。

 

~ 終 ~

 

~ 参考文献 ~

◇ 映画 『 獣人雪男 』 制作・配給:東宝
 /  公開日:1955年8月14日

 

◇ 獣人雪男 - Half Human
本多猪四郎
ゴジラを生んだ映画監督オフィシャルサイト

http://www.ishirohonda.com/works/195508-yuki/195508-yuki.shtml

(アクセス日:2017年4月4日)

 

◇ 獣人雪男
- 日本の映画情報を検索
- 日本映画情報システム
文化庁

https://www.japanese-cinema-db.jp/Details?id=5775

(アクセス日:2017年4月4日)

 

◇ 獣人雪男
東宝 WEB SITE - 資料室

http://toho.co.jp/library/system/movies/?173

(アクセス日:2017年4月4日)

 

◇ 闇に消えた「放送禁止映像」を大追跡!(1)
- <宝田明・獣人雪男>初代「ゴジラ」の主役が
- “唯一の封印作”を初激白
- アサ芸プラス

http://www.asagei.com/excerpt/70164

(アクセス日:2017年4月4日)

 

ゴジラ (ちくま文庫)

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東宝特撮映画全史

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東宝特撮怪獣映画大鑑 増補版

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以上

読んでいただき
ありがとうございました。