さて
キン肉マン 270話 ですが
前回の最後で
パイレートマンの
セントエルモスファイヤーを
スグルが火事場のクソ力で返し
マッスル・スパークの体勢へと
入りました。
そして今回
そのまま
渾身の “ マッスル・スパーク ” を決め
一発逆転!
見事
パイレートマンをマットに沈めました。
敗れたパイレートマンは
試合中に
“ 火事場のクソ力 ” の “ 限界 ” を
感じ取り
一時は落胆しましたが
最終的に
さらにパワーアップした
“ 無限 ” の “ 火事場のクソ力 ” は
本物であり
オメガの民を救う希望であることを
確信します。
そして
パイレートマンはこういいます。
スグルが見せた
“ 火事場のクソ力 ” には
三つの段階 があると・・・。
第一段階は
相手を倒すべく出したもの。
第二段階は
死んだ仲間のために出したもの。
第三段階 は、
敵のため(オメガを救うため)に
出したもの。
この
スグルによる第三段階目の
敵を救うために出したパワー は
そもそもオメガに
このような発想はなく
彼らの常識を遥かに凌駕する
パワーであると認識し
パイレートマンは
自身の8000万パワーをもってしても
止めることが不可能であったと
悟ります。
ところで
結局のところ
パイレートマン は
この スグルのパワー を
なぜ 掠奪しなかったのか?
といった疑問が湧きます。
これまでの
パイレートマンの言動を考えてみると
道義を重んじ
かつ
この試合でも
マグネットパワーは使わないなど
フェア に戦うことを良しとする
“ 漢(おとこ)” であり
しかもこの試合で
スグルのパワーに
心を洗われていますから
“ 掠奪 ” といった
邪道な方法は
道理を欠くものであると
判断したからだと
考えられます。
前の対戦でも
掠奪という言葉は使ったものの
実際は
カナディアンマンの内面にある
“ 誇り ” を試したとも
受け取れますよね。
礼儀を重んじ
信(まこと)を貫き
道理をわきまた智者である
といった印象が
パイレートマンから
感じ取れます。
これを
儒教 にある 五常 の
「 仁・義・礼・智・信 」に
照らして考えれば
スグルとの差 は
“ 仁 ” にあった
ということでしょう ―。
もっと言えば
オメガの星に戻れば
父母兄弟も
いる(いた)かもしれないので
彼らを大切にすること。
つまり 孝・悌 。
それから
リーダー格のアリステラに
仕えるという意味での 忠 。
これで
「 仁・儀・礼・智・忠・信・考・悌 」の
八つの徳目になります。
と・・・
「 里見八犬伝 」のようになりましたが・・・。
このような
“ 気高き超人 ” パイレートマンですが
地球に来た3つの目的 は
1.“ マグネット・パワー ” の入手。
2.“ 火事場のクソ力 ” の入手。
3.全ての “ 神 ” を倒し
復讐を果たすこと。
でした。
スグル VS パイレートマン は
そもそも
第3の目的である
オメガを滅ぼした神々と
スグルとは何の関係もありませんから
この試合は
スグルの仁徳により
オメガと地球は
わかり合うことができ
心にしみる感動的な印象を
残すことができました。
しかし次の
フェニックス VS アリステラ で
アリステラの目的 は
“ フェニックスの抹殺 ”
そして
“ 神 ” への復讐のみであり
おそらく
熾烈な戦いになるでしょう。
また
今度は色々と小細工を仕掛けてくる
フェニックスの試合なので
安土城に
色々とからくりが仕組んであることは
間違いないですし
王位争奪戦同様
純粋でフェアなファイトは
期待できないような気がします。
スグル VS パイレートマン が
クリーンな戦いだっただけに
その落差を感じるような
試合になると想像します。
それから
これまでの試合を振り返ると
紫禁城以外は
城の特性が生かされて
試合に絡んできたことは
なかったので
今回はそれが
存分に出てくると思います。
ただ前編の 完璧超人始祖編 は
スグルをセミファイナルに回しても
それを超えるだけの
重量キャラである
悪魔将軍 VS ザ・マン を
メインに持ってきて
試合前からワクワク感がありましたが
今回の
フェニックス VS アリステラ には
悪魔将軍 と ザ・マン 級の
重量感も無く
しかも前の試合の
パイレートマンの個性が光っていたので
それと比べてしまうと
期待感が薄れるんですよね―。
というように
同じように感じている読者は
多いような気がします。
ゆで先生
そこは既に想定内とばかりに
ジャスティスマン や
アタル兄さん
あるいは予想外のビッグキャラを
投入するには
おあつらえ向きの場であると
考えているのかもしれません。
まずは
パイレートマン の
今後の動向が気になりますね。
スグルに託して死んでしまうのか…。
それは
次回の解き明かしを
楽しみに待ちましょう。
以上
読んでいただき
ありがとうございました。