ブラックホール第3惑星人は
『 ゴジラ対メカゴジラ 』と
『 メカゴジラの逆襲 』の2作に渡り
地球侵略を狙う宇宙人です。
前回の
でも述べましたが
『 ブラックホール第3惑星人 』という
長い名前は。
太陽系の第3惑星である『 地球 』と
“ 陽と陰 ” の関係で
暗黒を表現する記号としてのブラック。
その第3惑星を意味するのではないか
という推察をしました。
ネーミングとしては
おそらくそんなところだろうと
思いますが
また違った考え方もできます。
まず『 第3 』とは
そのまま読めば
“ 3番目” とか “ 3つ目 ”。
そのほか
第3者 や 第3セクター など
“ それ以外のもの ” といった
意味を表します。
その他の 特殊な意味 として
“ 第3の男 ” や “ 第3の目 ”
といったように
“ 神秘的で謎めいたもの ” といった
意味とも捉えることができます。
一方『 ブラックホール 』とは
今日では科学も進み
物理学的にブラックホールが
何であるかといったことが
解明されてきました。
しかし
1970年代前半の頃は
今ほどはブラックホールについて
解明されてはいなかったし
一般人には今でも
キン肉マン の 超人
ブラックホール 然り
とにかく “ 何でも吸い込むモノ ”
といった認識が強いと思います。
作品の設定からして総合すると
『 ブラックホール第3惑星人 』とは
「 日本を吸収しようとする謎の勢力 」
といった意味にも捉えることができます。
彼らの戦略として
まず『 ゴジラ対メカゴジラ 』にて
「 沖縄 」に基地を構え
メカゴジラを使って沖縄を攻撃します。
そして『 メカゴジラの逆襲 』では
最初は天城山中に基地を構え
その後
チタノザウルスと共に
メカゴジラⅡで「 横須賀 」を
攻撃します。
その劇中で 隊長のムガール が
言うように
侵略に対する最大の敵は
ゴジラであり
ゴジラを倒すか疲弊させ
そこから一気に東京に攻め入る。
といった戦略を描いているようです。
このように見ると
ブラックホール第3惑星人 の
攻撃する場所は
「 沖縄 」,「 横須賀 」といった
“ 米軍基地のある場所 ” です。
そこへ現れるゴジラを叩くといった
構成になっているので
これは
『 キングシーサーは何故強くないのか 』
でも述べたように
この “ メカゴジラ2作品 ” での
したものであることが窺えます。
そして
当時の時代背景として
冷戦構造 の
「 資本主義・自由主義 」対
東アジアの共産化 からすれば
『 ブラックホール第3惑星人 』とは
「 日本を吸収しようとする謎の勢力 」
つまり
“ 日本を共産化しようとする勢力 ”
を意味していると
考えられなくもないですよね。
ということは
当時の政治的背景からして
それは
仮想敵国 “ ソ連 ”
ということになるでしょう。
だから
チタノザウルスの体色 も “ 赤 ”
ということに合点がいきます。
チタノザウルスの撮影時に
ライティングの処理が
非常に難しかったとしながらも
“ 赤 ” へのこだわりがあったのは
こういった意味もあったのかな !?
と思います。
そしてさらに
沖縄が1972年に返還されたことを
鑑みれば
“ アメリカ礼賛 ” といった
プロパガンダ が含まれている
と推察できる2作品である。
そんなふうに受け取りながら
鑑賞した映画でした。
それからもう一つ
『 メカゴジラの逆襲 』の
連続する2作を観ると
『 ブラックホール第3惑星人 』の
正体が
1作目と2作目で
容姿が異なることに疑問を感じます。
2作目:『 メカゴジラの逆襲 』
この疑問については
回を改めて 考察しましょう。
~ 参考資料 ~
以上
読んでいただき
ありがとうございました。